イギリス　主要省庁の地球温暖化防止・適応計画を世界初公表

【環境行政 その他(環境行政)】 【掲載日】2010.04.09 【情報源】イギリス／2010.03.31 発表

　イギリス政府は、主要省庁の地球温暖化防止策・適応策を盛り込んだ、世界で初めての計画を公表した。この「炭素削減実施・適応計画」は、温室効果ガスの排出量を削減し、地球温暖化による変化に備えることで、地球温暖化の影響を最小限に食い止めるという政府各省庁の約束を示すもの。
　気候変動に関する政府間パネル（IPCC）の予測によれば、少なくとも今後30〜40年間は温暖化が続き、イギリスでは、冬、気温が上がって雨が多くなる一方、夏は暑く乾燥し、海岸浸食などのリスクが増すと見られている。
　炭素削減実施計画には、各省庁の任務と地球温暖化との関係、温室効果ガスの排出削減対策、進捗状況を見るための指標などが盛り込まれている。また、適応計画の方では、農業部門が農業のやり方を変更する準備を行うこと、建築物に関する適応策、洪水リスクや海岸浸食を管理するための投資、熱波に関する計画などが示されている。
　計画の公表に当たって、ヒラリー・ベン環境大臣は、これらの計画は、決して最終的なものではなく、低炭素社会、地球温暖化に上手く適応する社会に向けた最初のステップである　とコメントしている。【イギリス環境・食糧・農村地域省】