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環境ニュース[国内]

東レ、完全バイオマス由来PET量産化に向けてバイオパラキシレン引き取り契約

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.07.02 【情報源】企業/2012.06.27 発表

 東レは、石油に依存しない完全バイオマス由来PET(ポリエチレンテレフタレート)の量産化に向け、主要原料となるバイオマス由来のパラキシレン(バイオパラキシレン)に関して、米国のバイオ燃料大手、ジーヴォが建設する試験プラントから一定量引き取る契約(オフテイク契約)を結んだ。これにより、世界初となる完全バイオPETのパイロットスケールでの実証が可能となり、2013年にはエンドユーザーに供試して市場実証を始める。

 PETは一般的に、石油を原料にしたパラキシレンからテレフタル酸を作り、石油由来のエチレングリコールと反応させて製造する。飲料容器、繊維、フィルムなどの用途に世界で年間5000万t生産され、最近は、一部に植物由来の素材を使ったPETも製造されている。東レは2011年に、ジーヴォのバイオパラキシレンから完全バイオPETの生成に成功した。

 ジーヴォと締結した契約では、同社が試験プラントで製造するバイオパラキシレンを東レが優先的に購入することになる。ある程度の規模でバイオパラキシレンを調達して完全バイオPETを製造する部品供給網が構築でき、完全バイオPET製品の提供が可能になる。東レは、今回の契約によって、他社に先駆けて量産技術の確立を急ぎ、早期の本格展開につなげる。

 ジーヴォは研究所レベルでバイオパラキシレンの合成に成功し、完全バイオPETへの関心の高さを受けて試験プラントを建設する。完全バイオPET製品を供給するには、バイオパラキシレンからバイオPETを製造する技術を持つパートナーが必要なため、東レと組むことにした。完全バイオPETは将来の需要増加が予想され、東レは取り組みを加速させる。 【東レ(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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