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環境ニュース[国内]

住友林業、組織培養で苗木増殖した小田原市指定天然記念物のシダレザクラが里帰り

環境一般 CSR】 【掲載日】2013.02.19 【情報源】企業/2013.02.14 発表

 住友林業がバイオ技術の手法、組織培養で増殖に成功した小田原市指定天然記念物の長興山紹太寺のシダレザクラの苗木が植栽できる大きさに成長し、同寺の境内に里帰りするとともに、同市に1本寄贈され、市内の公園に植栽されることになった。同寺のシダレザクラは樹齢340年を超えるとされ、近年樹勢の衰えが心配されていた。
 このシダレザクラは、高さ約13m、幹周り3.8m、枝張りは東西12m、南北13m。3月下旬から4月上旬に白色単弁の花を咲かせる。住友林業は2003年から組織培養による増殖の研究を進め、2009年3月にクローン苗の増殖に成功。育成した結果、高さ約3.3m、幹周り約19cm(直径6cm)に成長した。2015年春に最初の花を付けると予想される。
 組織培養は、芽から先端組織を摘出し、専用培養液で培養して大量の芽を生産。培養液を固めた固体培地に移植して芽を伸ばした後、1本ずつ人工培養土に移植して植物体を再生する。今回は、芽の成長に時間がかかることなど難しい面があった。住友林業が手掛ける貴重な名木を後生に伝えていく取り組みの一環として増殖を行った。
 長興山紹太寺は、江戸時代の小田原藩主、稲葉氏一族の菩提(ぼだい)寺。初代藩主、稲葉正勝の母親は、徳川3代将軍、徳川家光の乳母として知られる春日局で、稲葉正勝の次男で2代目藩主、稲葉正則が父母と祖母の春日局を弔うために1669年に移建してシダレザクラを植えたと言われる。シダレザクラはそれ以来、親しまれている。【住友林業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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