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環境ニュース[国内]

NEC、データセンターの空調電力を削減する省エネ冷却技術を開発、最大で50%

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2013.09.05 【情報源】企業/2013.09.03 発表

 NECは、データセンターの空調電力を削減する省エネ冷却技術を開発した。データセンターに設置されるラックに実装されたICT(情報通信技術)機器の排熱を効率よく取り除く。この技術をデータセンターに適用することで、空調電力を最大で50%低減できる。機器から排出される熱を拡散する前に回収して直接屋外に運び、空調負荷を抑える。
 開発した省エネ冷却技術は「多段式高効率冷却技術」と呼ぶ。機器内に搭載して効率的な冷却を可能にする「相変化冷却技術」を、複数の機器を収容するラックに応用した。相変化冷却技術は、冷媒が液体から気体に変化する際に熱エネルギーが移動する現象を利用して冷却する技術で、エネルギーの変化量が大きく、高効率の冷却が可能になる。
 多段式高効率冷却技術は、ラックの最上段から最下段まで、機器の排気熱を効率的に吸収して冷媒を気体に変える。ラック背面に配置した受熱部を多段にし、各機器の排熱量に合わせて冷却する。多段にしたラック各段の吸熱部に、発熱量に応じて冷媒を分配して循環させる。独自の流路設計によって自然循環だけで各段に冷媒を適正に供給する。
 ラックあたり12kWの消費電力の場合、送風と冷凍機の電力を合わせた空調電力が最大50%削減でき、NECの施設での実験では、10台の機器を搭載したラック背面からの熱量の約50%を屋外に熱輸送できることを実証した。今後、多段式高効率冷却技術の実用化に向けた開発を進め、機器やシステムの省電力と効率的なデータセンター運用を目指す。【日本電気(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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