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環境ニュース[海外]

EU 侵略的外来種から生物多様性を保護するための新規則を提案

自然環境 その他(自然環境)】 【掲載日】2013.09.20 【情報源】EU/2013.09.09 発表

 欧州委員会は、外来種による脅威を回避・阻止することを目的とした侵略的外来種に対する予防管理規則案を公表した。現在、ヨーロッパ内では、1万2000種以上の外来種が生息しており、そのうち約15%が侵略性で、その数は急速に増加している。侵略的外来種によってもたらされる経済損失は、年120億ユーロと算出されており、ヒトへの健康被害、インフラへの損害、農業における収穫損害など経済的問題を引き起こしているという。さらに、侵略的外来種生態系への深刻な損害をもたらし、自然環境の均衡の維持に必要な種の絶滅を引き起こす可能性も指摘されている。また、多くの加盟国はこの問題を解決するために、多くの資金を投入しているが、これらの対策は国境地点でストップするため努力が実らないなど政治的問題も存在している。規則案は、EU全域において重要な侵略的外来種のリストを、加盟国と共同で作成することを挙げている。特定の種は、EU域内では禁止され、輸入、購入、利用、放出が不可能となる。移行期間では、取引業者、繁殖・栽培・飼育業者と関係する問題を考慮するために、特別な対策が実施される。規則案には、リスト作成の他に、対象種の意図的な持ち込みを回避するための加盟国による監視といった「予防策」や加盟国による「早期発見と迅速な対応」、侵略的外来種による損害を最小限にするために加盟国による「監視」といった3種の対策がまとめられている。規則案は、EU理事会とEU議会によって審査されており、加盟国は、リスト作成における対象種の選択に関した提案が可能となっている。【欧州委員会環境総局】

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