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環境ニュース[国内]

IHI、子会社がトルコ気象庁向けにGPSラジオゾンデ1万台を一括受注、海外で初

エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2015.02.19 【情報源】企業/2015.02.16 発表

 IHIの子会社で観測機器の明星電気は、トルコの気象庁向けに高層気象計測機器のGPSラジオゾンデ「iMS-100」1万台を一括して受注した。iMS-100は2014年に開発を完了した世界最小・最軽量の高性能ラジオゾンデで、海外で初めて受注した。今後、トルコ国内各地の10カ所に地上受信局を設置し、7月に出荷を始める。
 GPSラジオゾンデは、上空30〜35kmの大気の温度、湿度、気圧、風向、風速を計測し、データを地上にリアルタイムに送信する。ヘリウムや水素ガスを充てんした気球を使って上空の現場に上げるため高い精度で計測でき、天気予報や気候監視の基礎データとして重要な役割を持つ。明星電気は1938年の創業以来、製造・販売を手掛けている。
 受注したiMS-100は、小型・軽量にしたことで空に上げる機材の小型化と省資源化が同時に実現した。これにより、各国が採用している製品に比べて運用コストが最大30%削減できる。新型の湿度センサーを開発したほか、温度センサーの取り付け手法の見直しなどで高精度の計測を実現した。重さはそれまで世界最軽量だった自社製品の半分以下にした。
 ラジオゾンデで得られるデータは天気予報や気候監視などに必要で、各国の気象庁が協力して世界850カ所で観測していた。しかし予算の問題などでアフリカや南米など200カ所ほどが運用を停止している。気候変動の問題が表面化し、地球規模での観測の維持が求められる中、明星電気はトルコの受注を弾みに世界で受注活動を積極的に展開する。【(株)IHI】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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