イギリスの専門家ら、都市における水管理の将来に関する報告書を公表

水･土壌環境】 【掲載日】2015.08.06 【情報源】／2015.07.23 発表

イギリスの自然環境研究会議（NERC）の専門家や水産業・研究者らのグループが、都市における水管理の将来に関する新たな報告書を公表した。環境の変化によって、将来の都市では水質浄化や廃水処理、洪水対策などの水管理の問題が深刻化すると予想されている。報告書では、こうした課題に対処するため以下の5つの展望を示し、実現に向け最先端の研究や技術革新を探っている。
１）建物の内部や屋上における野菜の栽培
２）洪水耐性の高い建物の設計
３）インターネットやスマート機器を活用した水管理
４）都市の深層地下空間を利用した下水、水、冷暖房管理
５）地域社会の水利用を持続可能なものにするため、公益事業者によるプログラムの実施
2015年6月30日にはNERCを含むイギリス研究会議（RCUK）の会合が開催され、業界関係者、政策決定者、研究者ら約200人が参加して、報告書で打ち出された展望を中心に将来の都市と水を取り巻く課題について協議した。NERCは、「今後数十年間、都市が水に関する課題に対処するには環境科学が重要な役割を担っており、NERCが本報告書に貢献できて喜ばしい」としている。【イギリス自然環境研究会議】