一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

IHI、火力発電に適用可能なパーム由来のバイオマス燃料製造の商用化に向け加速

エネルギー バイオマス】 【掲載日】2017.05.10 【情報源】企業/2017.04.26 発表

 IHIは、火力発電に適用可能なパームヤシ由来のバイオマス燃料製造の商用化を加速する。東南アジアに多く存在する未利用のバイオマスを原料に、CO2排出量と吸収量が同じカーボンニュートラルの固体燃料を製造する。マレーシアで稼働しているテストプラントを商用実証水準に拡張し、燃料サンプルの出荷を2017年度後半に開始する。

 火力発電に使用する石炭の代替燃料にバイオマスを活用して、環境負荷を低減する取り組みが注目されていることを背景に、資源・エネルギー・環境領域の新たな事業分野への展開として、バイオマス燃料を製造する。マレーシアやインドネシアで広く生産されているパーム油の搾油過程で大量に発生する、パームヤシの空果房(EFB)を利用する。

 EFBは腐敗しやすく水分・灰分・塩分も多いため、大部分は未利用なまま廃棄されているのが現状という。IHIはEFBの有効利用を図るため、微粉炭だき石炭火力発電所や“CFBC(循環型常圧流動層)”ボイラーで使用できる水準まで改質し、安定した品質の固体バイオマス燃料「EFBペレット(小粒の固形燃料)」にする手法を確立した。

 ボイラーメーカーとして保有する知見に基づいて実現し、マレーシアのテストプラントでは、EFBペレットの製造を始めた。IHIはこれまでも、石炭火力発電所での木質バイオマスの高比率混焼や、発電設備の高効率化、CO2回収技術の開発など、火力発電設備から排出されるCO2低減を推進している。新たにバイオマス燃料の提供を加え、CO2排出量の一層の低減を目指す。

【株式会社IHI】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース