欧州議会、気候と環境の緊急事態を宣言

【地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2019.12.20 【情報源】EU／2019.11.29 発表

　欧州議会は2019年11月28日、気候と環境の緊急事態を宣言する決議を採択した。決議では、具体的行動を緊急にとることを、欧州議会自身が約束するとともに欧州委員会とEU加盟国、各国にも呼びかけた。また、欧州委員会に対し、関連する法案や予算案について、気候と環境に及ぼす影響を十分に評価し、気温上昇を1.5℃未満に抑えるという目標に合致したものとすること、生物多様性の減少を助長しないものとすることを求めている。
　さらに欧州議会は、マドリードにおける2019年国連気候変動枠組条約（UNFCCC）会議に関する決議も採択した。この決議では欧州委員会に対し、UNFCCCに気候中立をできる限り早い時期、遅くとも2050年までに実現するための戦略を提出するよう促している。また国際航空・海運部門の排出削減努力が不十分として、すべての国がこの部門の削減を国別約束（NDC）に含めること、欧州委員会は海運部門もEU排出量取引制度（ETS）の対象とする案を提出することなどを要請している。【欧州議会】