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環境ニュース[海外]

酸性雨プログラムによる生態系保護の成果を公表

地球環境 酸性雨】 【掲載日】2003.02.05 【情報源】アメリカ/2003.01.29 発表

 EPAのホイットマン長官は1月29日、EPAの「酸性雨プログラム(Acid Rain Program)」が、脆弱な生態系に対する酸性雨の影響の削減に当たって、成果を収めていることを記す報告書を公表した。この報告書「1990年大気浄化法改正に対する表流水の科学的反応(Response of Surface Water Chemistry to the Clean Air Act Amendments of 1990)」は、EPAの調査開発局が他の関係者と協力して策定したもの。
 報告書の最新のデータによると、最も酸性雨の影響を受けやすい、北東部および中西部北部の広範な地域で、湿性の硫化降下物(いわゆる酸性降下物)の削減が確認された。湖沼河川への湿性の硫化降下物は、1990年代に約40%減少し、酸性降下物により影響を受けるエコシステムは大幅に減少した。報告書では、中西部北部の湖沼のうち、現在酸性を示すものは1パーセント未満となり、1980年代初頭の3パーセントから減少していることなど、具体的な成果が示されている。
 EPA酸性雨プログラムは、その策定当時に予想されたよりも速いペース、低いコストで、排出の削減を達成している。1990年大気浄化法改正では、2010年までに、1980年レベルのおよそ半分までSO2の年間排出量を削減するという目標が置かれた。2001年において、排出量取引プログラムに基づくSO2の排出量は1060万トンであったが、これは既に、1980年レベルを650万トン以上も下回っている。これは、プログラムの排出削減目標の80パーセントが今日までに達成されていることを示している。【EPA】

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