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環境ニュース[海外]

EPAとCBT、酸性雨プログラムのオークションの結果を公表

地球環境 酸性雨】 【掲載日】2001.04.12 【情報源】アメリカ/2001.03.29 発表

 3月29日、EPAとシカゴ商品取引所(the Chicago Board of Trade: CBT)は、酸性雨プログラムの第9回オークション結果を公表。EPA長官は「このオークションは、酸性雨の前駆物質を削減するため、EPAがコマンド&コントロールから、自由市場のインセンティブ利用へと移行したことを示すもので、革新的な取引プログラムの一部である。この市場アプローチは成功し、酸性雨の前駆物質の排出を法規制よりも22%削減した」と述べた。
 このオークションは、SO2の排出許可(アラウアンス)を売買する機会を、私人、ブローカー、発電所に与えるもので、連邦全体の発電所からのSO2の排出を削減することによって、酸性雨を著しく減らすEPAのプログラムの一部である。1アラウアンスは、対象発生源(主に既存の発電所)に対し、1年間に1トンのSO2を排出する権利を与えるものである。アラウアンスは取引可能で、市場がその価格を決定する。ある発生源がSO2を規定よりも多く削減した場合、当該発生源は、余剰アラウアンスを持つことになり、それを他の発電所に売ることもできるし、将来使用するためにバンキングすることもできる。このような取引によって、排出削減総量を最も費用効果的な方法で達成することができ、発電事業者は、排出削減のための様々な手法の中から柔軟な選択を行うことができる。
 現在のコストは、予想よりも75%低いと評価されている。2001年時のアラウアンスの平均価格は、174.97ドル、また「先物」である2008年次のアラウアンスは110.75ドルとなっている。アメリカの東部地方における酸性降下物は減少し、湖や河川でも改善が見られる。EPA酸性雨プログラムは、1995年に開始され、発電所からのSO2の年間排出を1990年レベルから500万トン削減。2010年に完全に実施された時、このプログラムは、発電所からのSO2の排出を年間850万トン削減する見込み。【EPA】

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