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環境ニュース[国内]

理研、放射性同位元素違法保管問題への追加的再発防止策を文科省に報告

エネルギー 原子力】 【掲載日】2005.01.04 【情報源】文部科学省/2004.12.27 発表

 埼玉県和光市の理化学研究所で、帳簿上「廃棄済み」とされた放射性同位元素が、実際は廃棄されずに同研究所放射線管理区域外に持ち込まれていたことが判明した件で、同研究所は平成16年12月27日までに再発防止策について追加報告をまとめ、文部科学省に提出した。
 この放射性同位元素は14年4月に理化学研究所筑波研究所から和光市の研究所に引っ越した研究グループが持込んだもの。理化学研究所が16年12月4日に文部科学省に提出した原因・再発防止策についての報告によると、当時の使用者が帳簿上廃棄したことにしてから移動したため、管理区域外に持ち出す際の汚染検査でもチェックされていなかったという。
 なお今回の追加報告は、使用実態と離れた帳簿記載という、放射性物質管理の基本が破られた事態を重く見た文部科学省が、理化学研究所に改めて提出を指示していたもの。
 帳簿の記載内容と使用実態とが食い違ったことを研究所側が気づかなかった原因としては、(1)放射線源の廃棄を研究者に任せ、安全管理部署が改めて確認していなかった、(2)研究者の放射線安全に対する倫理意識が不十分−−という2点が指摘され、またこれらの原因に対する追加的な再発防止策としては、(一)使用済み放射線源廃棄時に、放射線管理要員が線源容器の適切な廃棄の完了を帳簿と照合の上、確認する、(二)放射性同位元素使用者に教育訓練を徹底させ、規定違反は懲戒処分の対象となりうることを周知させる−−の2点が示された。
 報告を受けた文部科学省はこの再発防止策を妥当であると評価。ただしこれらの再発防止策が適切に運用されていることを確認するため、1年以内に理化学研究所への立入検査を改めて実施するとしている。【文部科学省】
 

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