一般財団法人環境イノベーション情報機構

環境Q&A

LCAの簡単な例はないですか? 

登録日: 2008年10月11日 最終回答日:2008年10月18日 エコビジネス 環境マネジメント

No.29848 2008-10-11 09:12:52 ZWlbb41 tghf

環境に配慮したものづくりと言う観点から色々考えていましたら、LCAにたどりたどりつきました。
 何か簡単な例はないでしょうか?
例えば食器についてのLCAの例だとか
具体的な 数値 計算 計算式 評価方法 
高校生でも分かるような資料があったら教えて下さい

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No.29853 【A-1】

Re:LCAの簡単な例はないですか?

2008-10-12 00:43:45 環境アドバイザーのひかる (ZWl954a

> 何か簡単な例はないでしょうか?
>
 例を探すひまがあるなら、自分で単純化すればよいのです。

 簡単なとひと事で言いますが、簡単にする方法は字句のごとく使用する要素を少なくすればよいのですから貴方でも考えられるでしょう。

 一般化(いわゆる普遍化)すればするほど経路や重み付けなど複雑化する要素が入ります。

 簡単な例で言えば、同じ重さで同じ大きさなら、運ぶのは距離に比例します。
 使用期間が同じなら使用エネルギーだけを比較すれば、使用エネルギーが大きい方が少ないものより必ず大きくなります。

 簡単にするには単純化する。それだけです。 

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。単純化に努めてみます。

No.29869 【A-2】

LCAの基本からいきましょうか

2008-10-13 10:17:40 todoroki (ZWl7727

LCAってそんなに単純なものではないです。
そもそもLCAとは「ある製品やサービスの環境に及ぼす影響を
定量的,客観的に評価する手法」のことですが、
まず人間の生活の何に焦点を当てるか決めることから始めます。
たとえば、単純に自転車,バイク,自動車,バス,電車 のLCAを比較しても、
何の意味もありません。
これらはすべて輸送用機器ですが、移動距離、移動場所、移動人数、天候 等
あらゆる要素を先に決めておかないと、答えが出せないからです。
これをLCAでは「Goal and scope definition」(目的及び調査範囲の設定)
と言います。

しかしその上で、簡素化して考える方法がないわけではありません。
それは、
・ 自動車や電化製品など、いくつもの素材や部品によって構成された製品ではなく、
  なるべく単一素材でできた製品から考えてみる
・ 「Goal and scope definition」を簡素化して考える
ことです。その意味では、食器はいい例の一つかもしれません。
たとえば「Goal and scope definition」を、
「500ミリリットルの清涼飲料水容器の製造-輸送-消費-リサイクル」と
してみましょうか。
そうすると比較する対象は、PETボトル,アルミ缶,スチ−ル缶,紙容器 に
なりますね。
その上で、これを読んでみて下さい。
http://www.ne.jp/asahi/ecodb/yasui/PETretLCA.htm
以前、別の高校生の方を対象に、こういうQ&Aをやったこともあります。
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=26544

わからないことがあったら、返信欄に返信してください。
(ボタンには「お礼」って書いてありますけど、返信と思ってくれて結構です)

回答に対するお礼・補足

早速ありがとうございます。
正直に言います。
訳が分からなくなりました。
LCAをするためにはインベントリー分析というのが必要ですか?
インベントリー分析とは何ですか?
環境負荷とは二酸化炭素量で決めるのですか?
条件を二酸化炭素の排出量として考えると考えやすいのですか?
例えばPETボトルとアルミ缶どっちが地球にやさしいのかを考えるとき
条件 
量:1kg(PETボトル、アルミ缶)
どちらもリサイクルする
範囲:容器製造から回収までとする

やり方はこのようでいいのですか?
@製造するためにどのぐらいの電気料がかかるのか調 べる。
Aそこから二酸化炭素排出量を計算する。
B容器を運ぶエネルギーを調べる。(距離の条件を統 一しておく)
Cそこから二酸化炭素排出量を計算する。
D容器を販売するときのエネルギーを調べる(店においている時間を統一する)二酸化炭素排出量を計算
E買って飲むその時のエネルギーを調べる(条件統一)
F容器を回収し運搬するときのエネルギーを調べ二酸化炭素排出量の計算をする。
G二酸化炭素排出量を合計し比較する。
こんな感じでいいのですか?
根本的にわかっていないです。
あと、インパクトという言葉もでてきてよく分からなくなりました。
 ごめんなさい。いろいろと書きました。自分なりに何とかしようと思っているのですが・・・・・

No.29876 【A-3】

ちょっとこんがらがってしまったようで

2008-10-13 19:45:36 todoroki (ZWl7727

ではまず、これを読んでみてください。
続きは明日以降に、少しずついきましょう。
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=2638

回答に対するお礼・補足

LCAは原料採取から廃棄されるまでの様々な段階でその段階ごとにどのように環境に影響しているかを数値化し客観的に観るものかな

No.29892 【A-4】

LCAの続き(3)

2008-10-14 21:48:47 todoroki (ZWl7727

「LCAは原料採取から廃棄されるまでの様々な段階で、
その段階ごとにどのように環境に影響しているかを数値化し客観的に観るもの」というのは、
まあおおよそそんなものです。
(添付リンクの文章の骨子をそのままコピー&ペーストしているようなものですが)
ただ「環境負荷とは二酸化炭素量で決める」ほど単純ではありません。
そのため、PETボトルとアルミ缶を比較するにしても、
原材料(採掘〜精製)→素材製造・製品製造→使用→廃棄→リサイクル と
その間の輸送 すべてにわたって、まずINPUTとOUTPUTを調べ定量化します。
これをLCI(Life Cycle Inventory Aanalysis)といいます。
Inventoryとは元々「品揃え」とか「棚卸し」という意味です。
INPUTとは製品(PETボトルとアルミ缶)に投入するすべての資源・エネルギーであり、
OUTPUTとは、製品の一生で環境に放出されるすべての物質です。
その中にはCO2だけでなく、大気汚染物質,水質汚濁物質,土壌汚染物質,廃棄物,・・・と、
ありとあらゆるものが含まれます。
そのなかでも簡易的にCO2の排出量だけに限定して調べることが多く、
それをLC-CO2(Life Cycle CO2 Analysis)ということもあります。
なお、PETボトルとアルミ缶 1kgずつを比べても、意味がありません。
500ミリリットルの清涼飲料水用のそれぞれの重さ同士で比較しないと。
最初に書いたように比較対象は、人間の生活の何に焦点を当てるか決めることから
始めるわけですから。
ところで、LC-CO2の簡単な例として、
「エコラベル タイプV」というのがあるので、調べてみませんか?
食器とか容器の例があったかどうかはわかりませんが、
今ではあまり使われなくなった使い捨てカメラの例ならあります。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。
早速調べてみました。エコラベルタイプVの専用サイトを閲覧できました。LCAはインベントリー分析とインパクト評価をして総合的に判断するものでしょうか?
インベントリー分析では二酸化炭素だけでなく、様々な物質について調べるんですね。でもこういった数値は現場で測定するものでしょうか?
そうではなくこの装置の消費電力がこうだからこの値というようなことが決まっているのでしょうか?
また、インベントリー分析でも簡略化して二酸化炭素のみ測定してインパクト評価をしLCAをすることもあるのでしょうか?
エコラベル タイプVの情報を見て何となく分かってきたような気がします。ありがとうございます。

No.29927 【A-5】

LCAの続き(4)

2008-10-16 22:50:09 todoroki (ZWl7727

LCAは、インベントリ分析の結果を元にインパクト評価するのが基本ですが、
インパクト評価まで踏み込まずにインベントリ分析だけで終わることも多いのです。
LCAの基本システムを見ると、
それぞれの項目に化学の可逆反応のような逆矢印がついています。
また、Goal and scope definition → LCIのあとに、
インパクト評価(Life Cycle Impact Acessment 略してLCIA)を経ずに
結果の解釈(Interpretaion)へ行くことも可能になっています。
このようにLCAは、様々な技術進化や世の中の変化に対応できるよう、
行ったり戻ったり、再検討したりするのも可能なシステムです。

それはさておき、環境負荷の数値は現場で測定するものもあり、
「この装置の消費電力がこうだからこの値」などと決まっているものもあります。
後者は「LCIデータベース」と称しています。
特に主な素材,エネルギー,廃棄物の エネルギー消費量とCO2排出量は
いろいろなLCIデータベースが出ていますので探してみてください。
もしわからなければ、そう書いてくれれば、次回代表的なものを出します。
ここまできて、エコラベル タイプVの情報を見れば、
最初の疑問だった「環境に配慮したものづくり」の姿が、
何となく見えてきたのではないですか?

回答に対するお礼・補足

本当に色々と詳しくありがとうございました。何となく分かってきたように思います。もう一つ聞いていいですか?もし分かればDfEととう言葉とLCDという言葉がありますが、同じ意味をもつものでしょうか?

No.29941 【A-6】

最後のまとめ かな?

2008-10-18 20:13:22 todoroki (ZWl7727

DfEとLCDは、広い意味では同じ意味をもちますが、
詳しくは違うと考えています。
DfEはDesign for Environmrntですから「環境配慮設計」であり、
LCDはそのまま「Life Cycle Design(ライフサイクルデザイン)」です。
前者は「環境負荷を最小にするために、設計の立場からどのように考えればいいか」であり、
後者も設計面から考慮するのは一緒ですが、
考えることは環境にとどまらず、コストや品質など、多岐に渡ります。
こういう言葉があるかどうかわかりませんが、
LCDE「Life Cycle Design for Environmrnt」とすれば、
同じことになりますね。

回答に対するお礼・補足

色々と詳しく教えていただきありがとうございました。本当にありがとうございました。「環境に配慮するものづくり」という点から真剣にLCAを学習したいと思います。

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