一般財団法人環境イノベーション情報機構
世界気象機関、世界気温は今後5年も記録的高水準と予測
【地球環境 その他(地球環境)】 【掲載日】2025.06.12 【情報源】研究機関/2025.05.28 発表
世界気象機関(WMO)は、世界の気候の予測を公表した(注)。今後5年間(2025〜2029年)、世界の平均気温は過去最高水準又はこれに近い水準のまま推移する見通しであり、これに伴って気候リスクや社会、経済、持続可能な開発への影響が増大すると報告している。
要点は以下のとおり。
・80%の確率で、今後5年間のうち少なくとも1年は、2024年の記録を更新し観測史上最も高温の年になる。
・86%の確率で、今後5年間のうち少なくとも1年は、1850〜1900年の平均気温(産業革命前の水準)を1.5℃以上上回る。
・70%の確率で、今後5年間の平均気温は産業革命前の水準を1.5℃以上上回る(この5年平均の確率は、2023年の報告では32%、2024年の報告では47%であった)。
・長期的な温暖化(数十年平均)は1.5℃未満にとどまる。
・北極域の温暖化は今後も世界平均を上回るとみられる。
・降水パターンは地域差が大きい。
WMOは、今後5年間の各年の地表付近温度(世界平均)は、産業革命前より1.2〜1.9℃高いと予測している。
(注)世界の気候の予測(単年〜10年単位)に関する最新報告(WMO Global Annual to Decadal Climate Update (2025–2029))として公表したもの。
【世界気象機関】