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環境ニュース[国内]

光透過式黒煙測定器によるPM検査実施について意見募集結果を公表

大気環境 交通問題】 【掲載日】2007.03.09 【情報源】国土交通省/2007.03.08 発表

 国土交通省は平成19年3月8日、自動車の排出ガス検査法として「光透過式黒煙測定器(オパシメータ 注1)」を使用した粒子状物質(PM)測定を導入する案に対する意見募集結果を公表した。
 現行の車検では、ディーゼル車から排出されるPMを検査する場合に、黒煙測定器(注2)を使用した黒煙濃度測定が行われているが、排ガス低減技術が進み、黒煙がほとんど排出されなくなっている最近のディーゼル車に対しては、黒煙測定器による測定が難しくなってきている。
 黒煙測定器に代えて新たに導入するとしている「オパシメータ」によるPM検査は、強化されたPM規制値に十分対応できるほか、黒煙以外に排出割合が増え、測定が重要になってきている軽油や潤滑油の未燃焼分である有機性可溶成分(SOF成分)の測定も可能になる。
 意見募集の対象になった導入案は、(1)19年度9月をめどに軽油を燃料とする自動車の型式認証審査(型式認証を受けない自動車については新規検査)でオパシメータによるPM測定を開始すること、(2)継続検査(型式認証を受けた自動車については新規検査を含む)については、基本的にその車の型式認証審査時に使用した測定法(黒煙測定器またはオパシメータ)で測定するが、型式認証審査時に黒煙測定器で測定した自動車をオパシメータにより測定し合格判定を行うことは認めること−−などの内容を示していた。
 公表内容によると、この案に対し寄せられた意見は15件。
 意見にはたとえば、「型式認証の際には、国連欧州経済委員会(UN/ECE)のディーゼル排気煙に関する規則(ECE−R24)に規定されている測定方法・測定器を認めるか、ECE−R24に基づく認可証を受け入れてほしい」、「検査証に黒煙測定認証車・オパシ測定認証車の別を記載して欲しい」といった内容があり、これらの意見に対してはそれぞれ、「国際基準との調和、他の排出ガス規制との整合化には適切に対応していきたいが、現時点ではECE−R24の試験法、規制値と今回の案の同等性が確認されていないため、ECE−R24に基づく認可証の受け入れは認められない」、「黒煙測定認証車とオパシメータ認証車が容易に判断できるよう、車検証の記載を検討する」などの見解が示されている。【国土交通省】

(注1)排出ガス中に光を透過させて、その透過率から排出ガス中の黒煙・SOF成分の濃度を測定する測定器。
(注2)排出ガス中の黒煙を付着させた「測定原理紙」に光を反射させて、その反射率の透過率から黒煙濃度を測定する測定器。

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