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環境ニュース[国内]

国連ミレニアム開発目標の早急な達成を指摘 国連水と衛生に関する諮問委員会主催「アジアの対話」

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2007.06.06 【情報源】国土交通省/2007.06.05 発表

 2007年5月31日に中国・上海の中国水利部太湖流域管理局で、国連水と衛生に関する諮問委員会が主催する「アジアの対話」が開催された。
 この会議は、水と衛生に関する「ミレニアム開発目標」(注1)のアジア地域での達成を加速させるための意見交換、取組み内容の明確化を目的としたもの。アジア諸国10か国の代表らが出席した。
 参加者らは、アジアの持続可能な発展のために、水と衛生に関する問題の解決が重要であるとの認識の下、(1)08国際衛生年(注2)、(2)運営が良好な水事業体が他の水事業体の改善を体系的かつ非営利で支援する仕組み「水事業体パートナーシップ」、(3)水災害と統合水資源管理(注3)−−の3テーマについて意見交換を行った。
 このうち、「08国際衛生年」については、06年の国連総会で08年を国際衛生年とする採択が行われたことが評価されるとともに、08年以降も水に関する衛生を改善するための取組みを行うことが参加者間で合意された。
 また、「水事業体パートナーシップ」については、水道料金が持続的な水供給確保手段となりうるかや、同パートナーシップへの利害関係者の参加拡大の重要性について意見交換が行われた。
 さらに「水災害と統合水資源管理」については、日本を含む多くのアジア諸国が、洪水対策とリスク分析の重要性を強調。気候変動により水関連災害が頻発する可能性があることに注目し、水と衛生に関する国連ミレニアム開発目標の早急な達成の必要性が指摘された。
 また08年に開催される第16回国連持続可能な開発委員会で、早急な策定が国際的な合意事項となっている、統合水資源管理計画に関する進捗状況を共有することも確認された。【国土交通省】

(注1)00年9月に国連ミレニアム・サミットで採択された「国連ミレニアム宣言」と1990年代に主要な国際会議やサミットで採択された国際開発目標を統合したもので、2015年までに国際社会が達成すべき8つの大目標と各目標の下での18の具体的なターゲット、48の指標が提示されている。水と衛生に関しては「環境の持続可能性の確保」という大目標の下で、「安全な飲料水・衛生設備を利用できない人口を半減する」というターゲットが掲げられている。
(注2)国際衛生年は、水と衛生についての人々の意識を啓発し、取組みを強化するために、故橋本龍太郎・前議長のリーダーシップの下で、国連水と衛生に関する諮問委員会が国連総会決議での採択を呼びかけていたもの。06年12月21日に国連総会本会議で採択された。
(注3)統合水資源管理は、生態系の持続発展性確保、公平な経済的・社会的福利の増大を目的として、水、土地、関連資源を調整しながら水資源開発・管理を行うプロセスのこと。02年のヨハネスブルク実施計画や、03年の第3回世界水フォーラム閣僚宣言にも、統合水資源管理計画の策定が盛りこまれている。

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