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環境ニュース[国内]

神栖市の地下水監視調査 新たに1か所のモニタリング孔でジフェニルアルシン酸検出

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2007.10.30 【情報源】環境省/2007.10.30 発表

 環境省は、茨城県神栖市の井戸水から高濃度の有機ヒ素化合物・ジフェニルアルシン酸が検出された問題により、環境省、茨城県、神栖市がA・B2つの汚染井戸周辺外縁で実施している地下水監視調査で、B井戸周辺地区南西部分のモニタリング孔「M−18」、「M−29」の2か所から、1リットルあたり0.001から0.002ミリグラムのジフェニルアルシン酸が検出されたことについて、平成19年9月26日に公表している。
 この結果を踏まえ、「茨城県神栖町における地下水汚染範囲のモニタリング及び飲用井戸水の安全確保について」に基づき、汚染が確認された「M−18」、「M−29」から半径約300〜600メートル圏内、M−36孔から半径約300m圏内の全ての飲用井戸78件の調査を実施したところ、新たに1か所の飲用井戸から1リトルあたり0.035ミリグラムのジフェニルアルシン酸が検出された。
 なお今後の対応は、ジフェニルアルシン酸が検出された飲用井戸から概ね200〜600メートル圏内に、新たに地下水汚染の監視区域を設け、井戸水の飲用等の自粛指導を行う予定。また、当区域については、飲用井戸の全数調査を実施するとともに、専門家の意見を踏まえて、新たなモニタリング孔を設定し、地下水汚染範囲の監視を行うとしている。
 ジフェニルアルシン酸は戦後製造されていない化学物質で、神栖市には第二次世界大戦中に旧日本軍関係施設が設置されていたことがあるため、当初、これらの施設との関連で汚染がおこったと推測されていた。
 ただしその後の調査で、汚染井戸周辺の地中に高濃度ヒ素を含むコンクリート様の塊が発見され、この塊の中に「平成5年6月」と記された空き缶が含まれていたことなどから、「5年以降にジフェニルアルシン酸そのものがコンクリートのようなものに混ぜられて投入された可能性が高い」という汚染原因推定結果が、17年6月開催の「国内における毒ガス弾等に関する総合調査検討会」で報告されている。【環境省】

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