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環境ニュース[海外]

UNEP バイオ燃料に関する報告書を公表

エネルギー バイオマス】 【掲載日】2009.10.26 【情報源】国連/2009.10.16 発表

 国連環境計画(UNEP)は、バイオ燃料の環境面でのプラス面、マイナス面を分析した報告書を公表した。この報告書は、UNEPの持続可能な資源管理に関する国際パネルが初めて策定したもので、バイオ燃料を環境にやさしいエネルギーとして生産する場合には、より洗練されたアプローチが必要だとしている。
 報告書によると、サトウキビから生産されるエタノールなど、第一世代のバイオ燃料の中には、温室効果ガスの削減に効果的なものもあるが、温室効果ガスをどれだけ削減できるかは燃料源となる作物の育て方による。森林伐採後の泥炭地で、パーム油からバイオディーゼルを生産・利用した場合には、主に、土壌等からのCO2排出量が増加するため、化石燃料と比べ、温室効果ガス排出量は最大20倍に増加する。一方、燃料作物を耕作放棄地や劣化した土地で育てた場合は、温室効果ガスの削減に役立つという。
 また、報告書では、薪やわら、廃棄物などを利用して発電する方が、バイオマスを液体燃料に転換して利用するよりも、一般的にエネルギー効率が高いこと、耕作放棄地などは、エネルギー作物の栽培にも利用できるが、再植林やソーラー発電所として活用することも可能なことを指摘。
 さらに、各国政府に対して、ライフサイクル・アセスメントに基づく協調的なバイオ燃料基準の策定、持続可能な水準で供給できるよう需要を抑制するため、バイオ燃料に関する目標などを見直すこと、貴重な生態系の中での耕地の拡大を制限する対策を講じることなどを勧告している。【UNEP】

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