全国星空継続観察　平成23年度夏期の参加者募集開始　前年度結果も発表

【環境学習 こどもの環境学習】 【掲載日】2011.07.07 【情報源】環境省／2011.07.07 発表

　環境省は、平成22年7月21日から8月3日までの期間に全国星空継続観察（スターウォッチング・ネットワーク）の全国一斉の夏期観察を実施すると発表。併せて、平成21年度の観察結果についても発表した。
　全国星空継続観察は、肉眼や双眼鏡、カメラを使った身近な方法で行う星空観察で、参加者に光害や大気汚染などのない清澄な大気への関心を高めてもらうことを目的に昭和63年から毎年夏期と冬期に実施している。
　今夏の星空観察は、期間中に1日以上観察するもので、[1]肉眼での観察：高度の異なる天の川の3部分（白鳥座付近、たて座付近、いて座付近）の観察、[2]双眼鏡による観察：こと座のおりひめ星（ベガ）を含む三角形付近の星について、確認できた星の等級を観察、[3]星空の写真撮影：レンズ交換式デジタル一眼カメラ（2008年以降に発売された機種）を使用し、天頂部分の夜空を撮影──を行い、都道府県や政令指定都市・中核市の大気環境行政担当部局に参加申し込みを行う。詳細は、「環境省子どものページ　スターウォッチング・ネットワーク（ http://www.env.go.jp/kids/star.html ）」を参照のこと。
　平成22年度は、夏期が平成22年7月31日〜8月13日にかけて、全国334団体、延べ5,460人の参加により346地点を観察、冬期は平成23年1月24日〜2月6日にかけて、全国293団体、延べ3,096人の参加により305地点の観察が行われた。
　その結果、肉眼による天の川の観察では、高度が低いほど「夜空が明るくて天の川が見えない」という回答の割合が高くなり、地上に近いほど人工光の影響を受けていることが確認できたとしている。
　双眼鏡による観察では、都市の規模にかかわらず、長期的な傾向は、星が見えにくくなっているというものであるが、観測場所が毎年少しずつ異なることなどもあり、詳しい分析が必要であるとしている。
　また、写真撮影したカラースライド写真から求めた「夜空の明るさ（mag／□”）※」の算出結果についても、都市規模別・周辺の土地利用状況別にまとめて公表している。

※夜空の明るさを示す単位で値が大きいほど夜空が暗く、星が見えやすいことを示す。
天空の写真をスライドにしてスライド上で星が存在しない部分の明るさ（mag）を単位平方秒角あたり（□”）で示したもの。

【環境省】