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環境ニュース[国内]

東芝、発電とCO2の分離・回収が同時にできる火力発電システムを米国企業と開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2012.06.20 【情報源】企業/2012.06.15 発表

 東芝は、発電とCO2の分離・回収(CCS)が同時にできる新しい火力発電システムを、米国のエンジニアリング大手、ショー・グループや電力大手のエクセロンなどと共同開発することで合意した。設計を経てエクセロンの発電所敷地に25MW(2万5000kW)相当の試験プラントを造って実証実験した後、2017年に250MW(25万kW)級のプラントの商用化を目指す。

 CO2を有効に活用し、有害なNOx(窒素酸化物)を排出しない火力発電システムを開発する。高温・高圧(超臨界圧)のCO2を使った酸素燃焼の循環システムで構成し、CCS設備を別に設置しなくても、高純度の高圧CO2が回収可能になる。高圧CO2は貯留のほか、原油の採掘量を増やすために米国の油田で行われているCO2を注入する手法に利用できる。

 新たな火力発電で採用する酸素燃焼循環システムは、CO2と燃料の天然ガス、酸素を燃焼器に注入して燃焼させ、発生した高温のガスでタービンを回して発電し、タービンから排出されるCO2と蒸気を冷却して水分を分離した後、圧縮する仕組み。CO2の大部分は燃焼器に循環されるが、燃焼で発生したCO2はそのまま回収でき、貯留したり、原油採掘量増進用に使ったりする。

 東芝は主要装置となる高温・高圧のタービン・燃焼器を手掛ける。保有する高温タービン用材料技術を活用したり、燃焼技術・冷却技術を応用したりして、従来にないタービン・燃焼器を開発する。ショーなどがエンジニアリングを、エクセロンは用地と許認可を担当する。各社は開発完了後、原油採掘量増進の需要がある米国や中東地域などでシステムの事業展開を進める。【東芝(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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