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環境ニュース[国内]

川崎重工、日本郵船向けに低燃費型のLNG船 バラスト水対策も

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2013.10.03 【情報源】企業/2013.09.30 発表

 川崎重工業は、日本郵船向けのLNG液化天然ガス)運搬船「グレースダリア」を9月30日に引き渡した。LNG運搬船向けに開発した熱効率を高めて燃料消費量を改善する推進装置を採用したほか、環境対策として主ボイラーで低硫黄燃料油を燃焼できるようにした。海洋の環境保全を図るバラスト水処理装置も搭載している。
 グレースダリアは全長約300m、幅52m、総トン数14万1671tで、17万7427m3のLNGを積むことができ、複数の球形タンクがあるモス型と呼ばれるLNG運搬船で世界最大級となる。世界の主要なLNGターミナルに入港できる汎用性と優れた推進性能を引き継ぎながら、タンクを大型化して積載量を大幅に増やした。
 「川崎アドバンストリヒートタービンプラント」と名付けた推進装置を採用した。ボイラーで作った蒸気で高圧タービンを回した後、蒸気をボイラーに戻して再加熱して中圧タービンを回す再熱サイクルとなり、蒸気を高圧・高温にすることと合わせて熱効率を高めた。これによって燃料消費量は従来と比べて約15%改善する。
 主ボイラーは、通常は重質重油を燃料油に使うが、大気汚染を緩和する低硫黄燃料油も配管を分けて使用でき、燃焼装置の直前で切り替えられる。さらに、船舶のバランスを保つために荷揚げ港で入れ、荷積み港で排出するバラスト水の処理装置を備え、バラスト水とともに運ばれる海洋生物による生態系への影響を抑制する。【川崎重工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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