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環境ニュース[海外]

EU 硝酸塩指令の実施状況に関する報告書を公表

健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2013.11.05 【情報源】EU/2013.10.18 発表

 欧州委員会は、硝酸塩指令の実施状況に関する報告書を公表した。これによると、過去20年間において、硝酸塩を要因とする水質汚染は減少したものの、農業を要因とする水資源汚染は未だに続いていることが明らかになった。また、硝酸塩汚染と富栄養化は、多数の加盟国において問題となっており、合理的期間内にEU域内の水質を良い状態に戻すためには更なる対策が必要であると指摘している。特に、肥料に強く依存するタイプの集約農業を営む複数の地域において、水質汚染が増加しているという。複数の加盟国・地域では、汚染の割合がいまだに高く、ドイツとマルタでは地下水汚染、マルタ、イギリス、ベルギーでは表層水汚染がそれぞれ高いことが示されている。また、ヨーロッパにおける10の湖のうち4つにおいて富栄養化の負担が高く、特にオランダではこの問題が緊迫しているという。持続可能な肥料管理といった国内における対策は改善しているが、園芸をはじめとする複数の分野では、硝酸塩の利用を制限するために十分な施策がない状況である。さらに、エネルギー作物、バイオガス産業、集約型畜産では一層の対応が必要と指摘している。これらの分野には、今後、正確な観察と対策の強化が求められている。また、報告書は、各加盟国の農業界により実施された水保全策の必要性に関する教育プログラムや啓発キャンペーンは、問題に関する意識の改善につながったと評価している。【欧州委員会環境総局】

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