イオン・花王、東京−福岡間で鉄道コンテナの往復利用を開始、輸送のCO2削減

【大気環境 交通問題】 【掲載日】2014.09.08 【情報源】企業／2014.09.04 発表

　イオン子会社で物流のイオングローバルSCMと花王の物流部門は、JR貨物の協力を受け、東京−福岡間で鉄道コンテナの往復利用を9月4日に始めた。製品輸送に伴うCO2排出量削減と物流の効率化を狙いにしている。同じ鉄道コンテナを使い、東京から福岡へは花王の製品、福岡から東京へはイオンの独自ブランド「トップバリュ」の飲料製品を輸送する。
　イオンはこれまで、福岡のトップバリュ工場の製品を福岡貨物ターミナル駅から東京貨物ターミナル駅まで1184kmを鉄道で輸送していた。今回、従来の12フィートコンテナ（長さ約3.6m、積載重量5t）を大型トラック1台分の積載量がある31フィートコンテナ（同約9.2m、同13.8t）にすると同時に、東京から福岡へは花王の製品輸送に使用することにした。
　同じコンテナでの往復の鉄道輸送によって、従来のトラック輸送と比べて約2.8t程度のCO2排出量を削減する。31フィートコンテナにしたことでトラックから鉄道への移行がスムーズになり、大型トラックと同じサイズのため効率的に荷さばきできる。イオングローバルSCMと花王が共同輸送の運用、製品品質について検討し、4〜8月に実証して実現した。
　運用面では、それぞれの発注から納品までの時間や発着地での積み込み、荷下ろしを調整した。製品品質については、花王が輸送する香り付き洗剤の香りが、イオンのPETボトル入り飲料に移らないことを確認した。イオンは、他の路線での同様の取り組みを視野に入れる。花王も他のルートへの展開を進めるとともに、異業種を含めて取引先との連携を広げる。【イオン(株)】【花王(株)】