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環境ニュース[国内]

JXエネルギー、グループ製油所で石油精製の残さを燃料にした発電設備が試運転を開始

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.09.17 【情報源】企業/2015.09.15 発表

 JX日鉱日石エネルギーは、グループで石油精製の鹿島石油の鹿島製油所(茨城県神栖市)で、石油精製の残さ「SDAピッチ」を燃料にした発電設備の試運転を始めた。設備は12万5000kWの出力があり、12月の商業運転開始を予定している。発電した電力は業務・産業用と、2016年4月に供給を始める家庭用電力「ENEOSでんき」として販売する。
 石油精製の過程で生成する重質油を「脱れき油」と超重質な抽出残さのSDAピッチに分離する“溶剤脱れき装置(SDA装置)”を鹿島製油所に設けた。脱れき油は分解することで、付加価値の高い石油化学製品の原料や軽油製品が増産できる。SDAピッチは、“重質油留分”から灯油や軽油などの原料になる、“軽質油留分”を抽出した後の副生物を指す。
 SDAピッチは常温(15℃)では固体だが、200℃程度に加熱して液体にした後に粘度調整用の基材を混合することで、ボイラー燃料に使用できるようになる。JXエネルギーは、三菱化学や鹿島石油が出資して電気・蒸気を供給する鹿島北共同発電から購入して改造したボイラー・タービン発電設備の燃料にSDAピッチを使って自社の電源にする。
 SDA装置は1日1万8000バレルの処理能力があり、10月に商業運転を開始する。重質油留分は従来重油製品にしていたが、SDA装置の導入によって発電の燃料に使えるSDAピッチができ、電力事業の拡大につなげられる。同時に、需要減に伴って余剰になる重質油をより高付加価値の製品にシフトすることが可能になり、競争力を高められる。【JX日鉱日石エネルギー(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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