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環境ニュース[国内]

YKK AP、黒部荻生製造所で季節風「あいの風」を活用して夏場の空調エネルギーを削減

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.10.26 【情報源】企業/2015.10.22 発表

 YKK APは、住宅用建材を製造する黒部荻生製造所(富山県黒部市)で、自然エネルギーを活用して夏場の空調エネルギーを大幅に削減した。エネルギーの消費量や快適性をリアルタイムに「見える化」するシステムを導入し、窓を開けて工場内に風の流れを作ることで空調の運転を減らした。システムは生産工場全4棟で2015年度から本格運用している。
 黒部荻生製造所は黒部川扇状地にあり、富山湾から「あいの風」と呼ばれる適度な風が吹く。あいの風は、富山県などの日本海沿岸から夏にかけて沖から吹く季節風を指す。従来は、一般的な工場と同様に窓を閉めて空調設備で快適性を維持していたが、夏の省エネを目的に、あいの風に着目した。通風シミュレーションで有効性を確認して実施した。
 「見える化」システムは風向、風速、温度、湿度と、それを基にした快適性と消費電力をリアルタイムに表示する。窓の開閉や空調設備を稼動させるタイミングが適切に判断でき、空調の運転時間短縮が可能になった。夜間と午前中は建屋全体で窓を開けて外気を入れ、「見える化」システムで空調運転開始の条件を満たすと、窓を閉めて稼働させた。
 1棟の建屋全体で56の窓を開閉した。窓を開けて風を取り込み、ファンで室内に空気の流れを作り、窓から排出する。この結果、6〜8月に生産重量あたりの空調エネルギーを導入前と比べて17%削減した。今後は待機電力の抑制、設備の稼働に合わせたコンプレッサー(圧縮機)や照明の適正運用を行うとともに他工場への展開を目指す。【YKK AP(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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