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帝人、グループが省エネで生産性の高い炭素繊維製造プロセスを開発、NEDOでの研究成果

エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2016.01.19 【情報源】企業/2016.01.14 発表

 帝人グループで炭素繊維・複合材料事業の東邦テナックスは、省エネで生産性の高い炭素繊維製造プロセスの開発に成功した。「マイクロ波による炭素化技術」と「プラズマによる表面処理技術」で、参画している国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクト「革新的新構造材料等研究開発」で研究成果を上げた。
 炭素繊維は軽量で力学的な特性に優れ、航空機や自動車を軽量化する素材として期待されるほか、環境・エネルギーや土木建築などさまざまな分野に適用が広がっている。半面、製造工程で膨大なエネルギーが必要になり、今後の本格的な導入に向けて生産性を高めるとともに、製造時の消費エネルギーとCO2排出量を大幅に低減する必要がある。
 NEDOは2014年度に革新的新構造材料等研究開発を始め、中核テーマの1つに「革新炭素繊維基盤技術開発」を掲げた。東邦テナックスは当初から参画し、マイクロ波による炭素化技術とプラズマによる表面処理技術を開発した。マイクロ波による炭素化技術は、物質を直接加熱できるマイクロ波エネルギーを繊維状物質の連続的な炭素化に利用する。
 炭素化炉を高温に保つ必要がなく炭素化時間も短縮されるうえ、コンパクトでエネルギー消費が少ない炭素化プロセスを実現する。プラズマによる表面処理技術は、電解質水溶液を使う既存の表面処理技術と比べてプロセスが大幅に簡略化できる。全工程で約50%のエネルギーを削減する。東邦テナックスは、両技術の量産プロセスでの利用を目指す。【東邦テナックス(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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