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環境ニュース[海外]

欧州環境庁、都市の土壌保全のため取組強化が必要と報告

水・土壌環境】 【掲載日】2016.05.16 【情報源】EU/2016.04.28 発表

 欧州環境庁は、産業活動や汚染、開発によって都市と近郊の土壌の質は劣化しており、その保全のため取組強化が必要だとする報告書を発表した。

 土壌は生態系機能で重要な役割を果たしているが、都市部では特に過小評価されがちである。都市部の土壌は大抵、セメントやアスファルト、建物等の人工構造物で覆われ、汚染物質が蓄積していることも多い。また報告書は、土壌の圧縮(土粒子の密度増加)も、特に適切な吸水が阻まれるという点で問題であると強調。一方、都市の土壌は生物多様性の維持や文化的機能など重要なサービスを提供しており、被覆のない土壌は、水の流出調整による洪水防止、都心部の温暖化抑制など気候変動の影響緩和に重要な機能を果たしているという。

 報告書はさらに、1)都市部の政策や規制において土壌の価値(生態学的・経済的利益、人間のニーズの充足)を考慮、2)土壌を有限の資源と捉え、都市計画や建設事業に土壌管理(再利用・リサイクル等)を統合、3)都市計画では地域に基づく土壌利用・管理の手法を導入し、地域の特徴を最大限に活用、等を提言している。

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