一般財団法人環境イノベーション情報機構
日本のARGO計画、科学的評価公表段階へ
【環境一般 調査/研究】 【掲載日】2003.10.15 【情報源】首相官邸/2003.10.14 発表
内閣がとりまとめるミレニアム・プロジェクト(産官学共同プロジェクト)の1つとして文部科学省・国土交通省・気象庁・海上保安庁が協力して推進している、日本の「高度海洋監視システム(ARGO計画)」の2002年度実施事業の評価報告書の概要が首相官邸ミレニアム・プロジェクトのページに掲載された。ARGO計画はもともと日本、米国、フランス、イギリス、世界気象機関、ユネスコ政府間海洋学委員会などの国際協力のもと、海面から水深2,000mまでの全世界の海洋の水温・塩分などの状況を300kmの間隔で、リアルタイムで常に監視・把握するシステムを構築する国際プロジェクト。気候変動に多くの影響をもたらしている海洋の温度・塩分分布や海流の状況を把握することにより、気候変動研究や長期予報の精度向上に寄与することが期待されており、ミレニアム・プロジェクトでは2004年度までに70%の精度向上を達成するとしていた。
今回の掲載された報告書概要によれば、2002年度は日本のプロジェクト推進体制に問題がなく、年次計画に沿って順調に事業が進められたとされたが、技術的問題を解決する段階から科学的成果を公表する段階に入ったことを認識する必要があると評価された。
また、2004年にミレニアム・プロジェクトが終了した後も国際ARGO計画の進展に対応し、事業を継続できるよう今後の展開を考える時期にきているとの指摘もされている。【首相官邸】