未承認組換えトウモロコシの誤栽培　米国ダウ・アグロサイエンス社の人的ミスが原因

【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2004.10.29 【情報源】環境省／2004.10.29 発表

　ダウ・ケミカル日本（株）は、同社の組換えトウモロコシの試験栽培ほ場内で、まだ遺伝子組換え生物取扱い法の承認を得ていない、組換えトウモロコシの種子が混入し栽培されていたことが平成１６年８月に判明した件について、原因と再発防止措置に関する報告をまとめ、１６年１０月２９日までに農林水産省と環境省に提出した。
　報告は種子混入について、種子を供給した米国のダウ・アグロサイエンス社が（１）種子系統を示す表示コード変更を社内に十分周知していなかった上に、（２）日本に送付する際にも、適切な種子であるかどうかの書面審査を行わずにラベル表示のみで選別してしまったこと−−の２点が原因だと分析。
　再発防止措置としては（一）試験用種子の貯蔵・取扱いに関する作業管理強化、（二）試験用種子検査の強化と出荷時の検査記録の確認徹底、（三）関係者の教育訓練の徹底−−に取り組むとした。
　なお報告を受けた、農林水産省と環境省は再発防止措置の徹底を趣旨とした文書による厳重注意をダウ・ケミカル日本に対して行った。【環境省】