一般財団法人環境イノベーション情報機構
ドイツ連邦参議院、バイオマス政令案に賛成
【エネルギー バイオマス】 【掲載日】2001.05.21 【情報源】ドイツ/2001.05.11 発表
連邦参議院は、5月11日、連邦環境大臣トリッティン氏が提出した所謂バイオマス政令案に賛成した。トリッティン氏は、同政令により、数十億マルクにのぼると考えられるこの領域への投資の停滞を解消することができ、とりわけ地方における雇用を創出することができ、また、木材や他の植物性廃棄物等から、気候変動に悪影響を及ぼしにくいやり方でエネルギーを生み出すことができる、と述べた。この政令案は、昨年3月の再生可能エネルギー法に基づくものである。同政令案は、どのような物質がバイオマスにあたるか、いかなる発電技術にこの法律が適用されるのか、そして、バイオマス発電にどのような環境上の要求がなされるのかについて規律する。この政令の施行(今年6月の見込み)により、バイオマスにより発電された電気については、施設の供給能力に応じ、キロワット時17ペニヒ(8円)ないし20ペニヒ(10円)が補助される。この政令が成立するには、なお、連邦議会の同意が必要である。
ドイツにおけるバイオエネルギーは、風力と同様に相対的に高いポテンシャルを持っている。風力利用については、目下、ドイツは「世界チャンピオン」である。しかし、バイオマス発電については、風力と比べて約10年遅れている。専門家によれば、バイオマスを利用することにより、2010年までに、年およそ500万トンないし1000万トンのCO2を削減することができるとされる。バイオエネルギー利用の形態は様々ありうる。現在しばしば有償で廃棄されている木材など様々な物質が投入され、それによって、電力、熱、もしくはその両方を得ることができる。【ドイツ連邦環境省】