大阪ガス泉北天然ガス発電所の環境アセス準備書に対し環境大臣意見を送付

【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2006.01.24 【情報源】環境省／2006.01.24 発表

　環境省は、大阪府堺市、高石市で計画されている大阪ガス（株）の泉北天然ガス発電所建設・運営事業の環境影響評価準備書に対する環境大臣意見をまとめ、平成１８年１月２４日付けで経済産業大臣に提出した。
　泉北天然ガス発電所では、３０万キロワット級のガスタービンコンバインドサイクル発電設備４基を、泉北製造所第一工場（大阪府堺市）と泉北製造所第二工場（大阪府高石市）にそれぞれ２基設置するもの。火力発電所の中でも環境負荷の低い天然ガスを燃料とし、発電効率の高いコンバインドサイクル発電設備を採用。液化天然ガス（ＬＮＧ）が蒸発して常温のガスに戻るときに発するＬＮＧ冷熱を利用（注１）するなど、環境配慮の取り組みが予定されている。
　今回の環境大臣意見は、事業実施区域周辺に長期にわたり対策が講じられてきたにもかかわらず、二酸化窒素の環境基準が達成されていない地点があることと、発電所が１年間に約２７７万トンの二酸化炭素を排出することを踏まえ、（１）設備の運転管理・維持管理の徹底により、窒素酸化物排出濃度を一層低減すること、（２）発電効率を高く維持し、単位発電量あたりの二酸化炭素排出量をより一層低減するとともにＬＮＧ冷熱の利用徹底により二酸化炭素排出量の抑制を図ること−−を求めた。
　なお事業者である大阪ガス（株）に対しては、経済産業大臣から環境大臣意見も踏まえた意見が述べられることになる。

（注１）マイナス１６２度の液化天然ガスが蒸発して常温のガスに戻るときに発する冷熱エネルギーを利用すること。【環境省】