日立、スマートシティ・水資源・家電リサイクルで中国・大連市に協力

【エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2010.10.29 【情報源】企業／2010.10.24 発表

　日立製作所は、スマートシティ（次世代都市）関連や、水循環の効率化、家電リサイクルに関して中国・大連市に協力する。資源循環・低炭素経済分野で協業することで同市発展委員会と合意した。同市のパートナー企業や関係機関とともに日立が持つ最新の技術・ノウハウ、製品・ソリューションを使ったモデル事業の実現を目指し、新しい研究・開発、実証試験を検討する。

　スマートシティでは、同市で開発が進められている「大連エコサイエンス＆テクイノベーションシティ」で、先進的なスマートコミュニティ（環境配慮型都市）の実現に向けて協業する。ビル・住宅のエネルギーマネジメントの共同開発や実証実験を検討し、地域内エネルギーの効率的な制御、グリーン電力による電力系統の安定化技術などについて調査を進める。

　水循環は、上下水、工業排水処理、再利用に関して水の循環を効率化するモデル事業を共同で推進し、臨港部の工業区域で工業用水に供給するための海水淡水化事業や、工業排水処理・再利用を検討する。市街地では水の高度利用に必要な水処理、配水管理、工業排水処理、汚水処理、河川汚染監視などの調査、実験を実施する。

　リサイクルは、日立が日本で展開している家電リサイクルの技術や工場運営ノウハウを現地事業者に提供して、先進技術を備える家電リサイクル工場の建設に協力する。これらの成果はモデル事例として今後中国各都市で展開する。日立は中国・天津市郊外の「中国・シンガポール天津エコシティ」にスマートシティ関連技術を提供することも既に決まっていて、今後も中国をはじめとしたアジアで積極的に事業開拓する。