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環境ニュース[国内]

東レ、環境配慮型の先端材料を使った次世代型のEVのコンセプトカーを製作

大気環境 交通問題】 【掲載日】2011.09.21 【情報源】企業/2011.09.08 発表

 東レは、自社の環境配慮型の先端材料を使った次世代型の電気自動車(EV)のコンセプトカーを製作した。炭素繊維で車体を軽量化できるうえ強度があり、衝突時の安全性も高い。「TEEWAVE(ティーウエーブ)AR1」と名付け、東レが推進する自動車用の環境配慮素材を使用した次世代車として披露し、自動車メーカーに素材を提案する。車体を軽量化するとEVの走行距離が伸びる利点がある。

 ティーウエーブはオープンタイプの2人乗りスポーツカー。最高時速は147kmで、1回の充電での走行可能距離は185km。公道を走るための車両登録もできる仕様になっている。重さは、220kgの電池を含み846kg。これを基に試算した4人乗りの乗用車(975kg)の性能を、鋼板が主体となる従来の素材・構造のEVと比べると、重さは従来型の1520kgから約3分の2になり、CO2排出量は約9%低減できる。

 熱硬化炭素繊維複合材料(CFRP)と呼ばれる炭素繊維を使用した一体構造の車体と、CFRP製の衝撃吸収体を基本構造に採用し、軽量化と強さ、安全性を実現したほか、材料の特長が生かせるようにルーフ、ハッチなど使用箇所を最適にした。内装材には、リサイクルポリエステル繊維を使った人工皮革やバイオマス繊維などを利用。金属光沢調のフィルムを活用した塗装の代替技術も盛り込んだ。

 今後、ティーウエーブを製作した経験を基に自動車の材料、成形、設計の技術開発を進め、自動車・部品メーカーと共同開発することで各社に採用を訴える。東レは自動車を航空機と並ぶ最重要分野に位置付け、環境配慮型の先端素材への取り組みを強化している。今回、自社素材による次世代車を見える形でアピールするため、ティーウエーブを作った。【東レ(株)】

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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