「大分共同発電所3号機増設計画」に係る環境影響評価準備書に　環境大臣意見を提出

【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2012.03.26 【情報源】環境省／2012.03.26 発表

　環境省は、「大分共同発電所3号機増設計画」に係る環境影響評価準備書についての環境大臣意見を平成24年3月26日付けで経済産業大臣に提出した。
　今回の環境大臣意見では、この事業は、大分共同火力株式会社の大分共同発電所において、新日本製鐵株式会社大分製鐵所から発生する副生ガスの有効利用を目的に3号機発電設備を増設し、発電電力を大分製鐵所及び九州電力株式会社へ供給するもの。既設発電設備の定期点検時及び増産体制の構築に伴い発生する余剰副生ガスを有効活用する、高効率のコンバインドサイクル発電設備を採用し、発電所の二酸化炭素排出原単位を減少するものであるが、最大限の努力を求める観点から、環境大臣意見では、事業を着実に進め、できる限り早期の運転開始を目指すとともに、本発電所の発電設備について、発電効率がより高い発電設備から優先的に利用するなど、既設発電設備を含め発電所全体の発電効率が最大限となる運用を図るとともに、発電所全体として最大限の二酸化炭素排出削減効果が得られるよう維持管理すること。排ガス中の大気汚染物質濃度の監視に加えて、大気汚染物質排出量の少ない発電設備の優先稼働、排煙脱硝装置等の維持管理の徹底等の大気汚染物質排出削減対策に努めること。対象事業実施区域周辺でハヤブサの繁殖に関わる行動が確認されていることから、工事着手前及び建設段階において継続的に監視し、工事による影響が及ぶおそれのある場所で繁殖に関わる行動が確認された場合は、専門家の意見を聴くなどして必要な環境保全措置を検討すること等を求めいている。
　なお、今後、事業者である大分共同火力株式会社に対して、経済産業大臣から必要に応じて、環境大臣意見を勘案した勧告を行う予定。【環境省】