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環境ニュース[国内]

JFEスチール、世界最高圧の水素ガス透過試験装置を開発、鋼材への侵入速度計測

エネルギー 燃料電池】 【掲載日】2015.04.06 【情報源】企業/2015.04.02 発表

 JFEスチールは、世界最高圧の100MPaの水素ガス透過試験装置を開発した。従来と比べて100倍以上の性能を持つ。高圧の水素ガス環境下で鋼材への水素の侵入・拡散速度の計測と、鋼材内を透過する水素量の検出を行う。水素に強い鋼材や表面処理技術の開発を進め、燃料電池車(FCV)の安全性を確保する。
 FCVの量産車販売が2014年12月に始まり、水素がクリーンなエネルギー源として注目されている。一方で、FCVに使用する鋼材は燃料タンクや水素ステーションなどで70MPaを超える高圧水素ガスにさらされ、延性(引き延ばされる性質)や疲労寿命が低下しやすくなる課題があった。そのため、実際の使用環境の70MPaを超える計測技術が求められていた。
 従来は国内で1MPa未満、世界でも10MPa以下の低圧水素ガス環境でしか試験できなかった。JFEスチールが開発した試験装置は、100MPaの高圧水素ガスで鋼材内の水素侵入状況や拡散速度を計測すると同時に、難しいとされていた鋼材内を透過した極微量の水素が検出できる。耐圧性、機密性や、実験時の水素漏えいリスクへの安全性も考慮した。
 JFEスチールはこの試験装置とともに、高圧水素ガス環境を作る高圧水素ガス暴露試験装置や、鋼材の延性や疲労き裂状況を計測する高圧水素ガス中材料試験装置を使用し、水素に強い鋼材や表面処理技術の開発に着手した。今後、この装置を活用したこれまでにない技術と商品開発を推進し、水素社会のニーズに対応できる鉄鋼製品を開発する。【JFEスチール(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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