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環境ニュース[国内]

IHIなど、バイオ燃料用の微細藻類の屋外大規模培養設備で安定した増殖に成功

エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.05.27 【情報源】企業/2015.05.21 発表

 IHIは、神戸大学などとバイオ燃料用の微細藻類(ボツリオコッカス)の屋外大規模培養設備で安定した増殖に成功した。事業化への大きな前進と位置付け、量産技術の向上を目指して試験を継続する。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)に委託された「戦略的次世代バイオマスエネルギー利用技術開発事業」の取り組みだ。
 屋外大規模培養設備は鹿児島市七ツ島に立地する試験施設で、面積1500m2の大規模培養池がある。これまでIHIの事業所内に設けた100m2規模の屋外培養設備で2013年度に安定した培養技術を確立していた。今回、事業化に向けて1500m2に規模を大幅に拡大した培養池で、栄養になる糖類を添加することなく、光合成だけで藻体の安定的な増殖に成功した。
 IHIは神戸大学、生物利用事業立ち上げ支援のちとせ研究所(川崎市宮前区)と2012年度にこの事業を始め、研究開発してきた。ボツリオコッカスは、神戸大学発ベンチャーのジーン・アンド・ジーンテクノロジー(大阪府吹田市)が保有する高速増殖型を使用する。高速増殖型ボツリオコッカスは石油代替になる炭化水素油を生産し、増殖性が高い。
 高速増殖型ボツリオコッカスに加え、事業化の際に製造コスト削減につながる藻体径の増大、浮上性向上といった性質を集めた新株の育種も実現した。現在、海外での事業展開を想定して事業場所の選定を並行して進めており、大量に培養する技術を適用して試験を進める。併せて製造コスト低減に向けて藻体回収・搾油などプロセス全体の改良も手掛ける。【(株)IHI】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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