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環境ニュース[国内]

東レ、サトウキビからエタノールを効率的に生産する技術を開発、増産が可能に

エネルギー バイオマス】 【掲載日】2016.12.02 【情報源】企業/2016.11.28 発表

 東レは、サトウキビからエタノールを効率的に生産する技術を開発した。収量の向上で増産が可能になる。水処理膜技術とバイオ技術を融合した「膜利用発酵プロセス」と呼ぶ仕組みの拡大実証に成功した。サトウキビを原料にしたエタノール製造が進むブラジル、インド、タイに技術を導入して量産技術を開発し、5年以内の実用化を目指す。

 サトウキビ製糖工場で発生する搾汁後に残る固形物のバガスや、搾汁糖液から砂糖を結晶させた後の液体、廃糖蜜を原料にするエタノール製造技術となる。膜利用発酵プロセスは、水処理用分離膜を発酵プロセスに使うことで発酵効率を大きく向上させる技術で、原料を消費すると生産が終了する生産速度が低い従来プロセスの課題を解決する。

 東レは、高透水性・高耐久性のポリフッ化ビニリデン(PVDF)素材の分離膜を組み込んだ装置を使用し、リサイクル型で連続発酵する膜利用発酵プロセスの研究・技術開発を進めた。同プロセスは長時間の発酵を継続するため、実用化には高度な雑菌汚染対策が必要になるが、その問題を解消するとともに連続発酵に適した新たな酵母も取得した。

 これによって従来のプロセスと比べ約10倍の生産速度でサトウキビからエタノールが生産でき、収量が10〜20%向上する。バイオエタノール燃料に利用可能な品質も確保する。CO2削減に向けて再生エネルギーの導入が世界的に加速する中、米国、ブラジル、欧州、東南アジアなどで自動車ガソリン混合用のバイオエタノール燃料が利用されている。 【東レ株式会社】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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