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環境ニュース[国内]

環境大臣意見を送付  東ソー南陽事業所の石炭火力発電設備建設計画の環境アセス準備書に

環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2006.04.18 【情報源】環境省/2006.04.17 発表

 環境省は、山口県周南市で東ソー(株)が計画している、「南陽事業所第2発電所第6号発電設備建設計画」の環境影響評価準備書に対する環境大臣意見をまとめ、平成18年4月17日付けで経済産業大臣に提出した。
 「南陽事業所第2発電所第6号発電設備建設計画」は、東ソー南陽事業所や同事業所がある周南コンビナート内の関連会社の新増設設備に供給する電力・蒸気を確保するために、22万キロワットの石炭汽力(注1)発電設備を20年4月まで設置するもの。
 石炭火力としては現在の最高レベルの発電効率を持つ設備を採用するとともに、蒸気を併給することにより総合熱効率を向上し、エネルギー原単位低減をめざす(社)日本化学工業協会の環境自主行動計画と整合化するとしている。
 今回の環境大臣意見は、他の化石燃料に比べ二酸化炭素排出原単位が大きい石炭を燃料としていること、浮遊粒子状物質に関する環境基準未達成地点が対象事業実施区域周辺にあることなどから、(1)できる限り二酸化炭素排出原単位の小さい石炭種を採用するとともに、木質バイオマスの混焼を積極導入すること、総合熱効率を高く維持すること、(2)事業所全体でエネルギー効率の高い設備への更新を進めるとともに、第6号発電設備からの電力・蒸気の供給を特に必要な分野になるべく止めること、二酸化炭素排出量の低減措置を明示・実行し、「京都議定書目標達成計画」の対策と整合を確保すること、(3)電力・蒸気の供給先、二酸化炭素排出量に関する事後調査を実施すること、(4)事業所全体の省エネ対策をさらに検討し、一層のエネルギー原単位の改善・二酸化炭素排出量低減に努めること、(5)排煙脱硝装置・電気集じん機の処理効率をさらに向上させるとともに、施設稼働後の維持管理を徹底し、施設の稼働に伴い排出されるばいじん窒素酸化物の排出濃度を一層低減すること−−を要請している。
 なお事業者である東ソー(株)に対しては、経済産業大臣から環境大臣意見も踏まえた意見が述べられることになる。

(注1)石油や石炭などの燃料を燃やした熱で水を蒸気に変え、その蒸気の力でタービンを作動させ発電する方法。【環境省】

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