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環境ニュース[国内]

サンゴ分布 海水温上昇のため北へ急速に拡大

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2011.01.24 【情報源】国立環境研究所/2011.01.21 発表

 国立環境研究所は、近年の水温上昇にともない、日本の温帯域でサンゴ分布が北へと拡大、その拡大速度が14km/年に達していることを平成23年1月21日に明らにした。科学的にサンゴ北上を全国規模で検出したことは世界初。
 日本は、過去100年間で海水温が上昇していることが明らかになっており(気象庁ウェブサイト:http://www.data.kishou.go.jp/shindan/a_1/japan_warm/japan_warm.html)、海洋生物の分布が北上あるいは拡大する可能性が指摘されている。
 今回発表した研究報告では、日本全国規模で80年間にわたるサンゴ出現のデータベースを整備し、温帯へのサンゴ分布の拡大を検出。温帯への分布拡大を示した4種のうち、2種は熱帯を代表する種であり、その拡大速度は14km/年に達し、これまでに報告されている他の生物分布の北上あるいは拡大速度よりはるかに大きいことを明らかにしている。
 また、サンゴは、光合成による一次生産を行うとともに他の生物の生息場所を提供する、生態系の基盤となる生物であるため、海水温上昇によって温帯域の生態系の変化が急速に進んでいる可能性があるとしている。
 国立環境研究所地球環境研究センターでは、この研究の結果に基づき、平成23年度から日本周辺のサンゴ分布変化のモニタリングを開始する予定。【国立環境研究所】

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