清水建設、最先端のエネルギー管理システムで省エネを図る大規模賃貸集合住宅完成

【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2013.03.01 【情報源】企業／2013.02.27 発表

　清水建設が企画・設計・施工した最先端のエネルギー管理システムで省エネを図る大規模賃貸集合住宅が、東京都世田谷区に完成した。従来の賃貸集合住宅と比べ、約18％の省エネを目指す。一括受電、BEMS（ビルエネルギー管理システム）で制御するデマンドレスポンス（需要応答）や太陽光発電、蓄電池などで総合的な節電・省エネを実施する。
　平常時の一括受電とデマンドレスポンスが特長となり、一括受電は単価の安い高圧電力を購入して各住戸に供給。スマートメーター（次世代電力量計）を導入し、使用状況を常時「見える化」する。デマンドレスポンスは、BEMSが集合住宅全体の電力需要を予測し、需要が目標値を超えそうになると、自動的に各家庭のエアコンの設定温度を変える。
　さらにエレベーターと電気自動車（EV）充電器の一部停止や、共用照明の間引き点灯、蓄電池からの放電でピークカットする。非常時は、太陽光発電、蓄電池、非常用発電機を活用。非常用発電機で給水ポンプ、エレベーター、共用照明の一部に電力を供給し、太陽光発電の電力を蓄電池に蓄えて集会室で使う。将来はEVからの電力供給も検討する。
　完成した賃貸集合住宅は、総戸数371戸の「ガーデニエール砧WEST」で、地下1階、地上10階建て、延べ床面積3万2177m2。清水建設が「ecoLCP住宅」と呼んで推進する非常時の生活維持機能を考慮しながら平常時の環境対策を施す建物の第1弾に位置付けた。集合住宅のショールームとして、マンション開発事業者への提案活動で積極的に活用する。【清水建設（株）】