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環境ニュース[国内]

JFEスチール、鉄鋼スラグが岩国市沿岸での藻場生育基盤造成に採用、天然石の代替

自然環境 生物多様性】 【掲載日】2013.03.27 【情報源】企業/2013.03.25 発表

 JFEスチールの鉄鋼スラグが、山口県岩国市沿岸での藻場生育基盤の造成に採用された。鉄鋼スラグは鉄鋼の製造工程で発生する副産物で、従来、藻場生育基盤の造成材料に使われることが多かった天然石の代替材料として期待される。今後、藻の着生や魚の生育状況を定期的にモニタリングし、周辺の天然藻場と比較して検証する。
 藻場は水深約5mの浅場に造り、面積は6432m2。JFEスチールは、西日本製鉄所(福山地区、広島県福山市)で生成した転炉系製鋼スラグと呼ぶ鉄鋼スラグ1万3000m3を納入した。粒子の大きさを30〜85mmに調整した転炉系製鋼スラグとなり、波浪の安定性を確保し、生物に悪影響を与える施工時のpH(水素イオン濃度)上昇を抑えられる。
 JFEスチールの転炉系製鋼スラグを使用したのは、神代(こうじろ)漁業協同組合(山口県岩国市)と宇部工業高専(同県宇部市)が実施している藻場生育基盤造成。神代漁協は、藻場生育基盤を造成することで岸側にあるアマモ(海草の一種)場と、沖側の既存の漁礁を連携させ、漁獲量拡大を目指す。
 宇部高専は、新たな藻場生育基盤造成材料として転炉系製鋼スラグを研究するとともに、藻場生育基盤を造成した場所を通じて環境保全などの教育活動の場にする。藻の着生や魚の生育のモニタリングも宇部高専が手掛け、モニタリングの評価は、学識経験者らで2012年12月に組織された「山口県東部海域藻場造成研究委員会」が行う。【JFEスチール(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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