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環境ニュース[国内]

ダイキン工業、次世代冷媒を使った空調機特許を世界に無償開放、転換を後押し

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2015.09.16 【情報源】企業/2015.09.10 発表

 ダイキン工業は、次世代冷媒「HFC-32」を使った空調機の製造・販売に関する特許を9月10日に世界に無償で開放した。既に開放していた新興国に加え、先進国を含む全世界を対象にした。温暖化への影響が従来の冷媒より少ないため、HFC-32への転換促進を後押しする。オゾン層の破壊がなく温暖化係数も低い代替冷媒が世界的に求められていることに応えた。
 「HFC-32単独冷媒を用いた空調機の製造や販売に関する延べ93件の特許」を開放した。HFC-32は、フロンのようにオゾン層を破壊することがないうえ、エネルギー効率に優れ、機器使用の際のエネルギーに起因する温室効果ガスが抑制できる。安価で容易に再生できる利点もある。温暖化係数は、一般的な代替フロンの「R-410A」と比べて3分の1になる。
 今後も増加が予想されるR-410AをすべてHFC-32に置き換えると、2030年の代替フロンによる温暖化の影響をCO2換算で最大24%削減できるという。ダイキンは新興国を対象に2011年に特許を無償開放したほか、先進国でも「相互権利不行使契約」を結ぶことを条件に、金銭の支払いなしで利用できるようにした。今回それを進め、先進国も新興国と同じにした。
 近年、気候変動問題への対応で、温暖化係数が低い冷媒への転換が急がれ、欧州で2014年に冷媒の総量規制が法制化された。米国でも規制改訂の動きが進んでいる。日本では2015年4月にフロン排出抑制法が施行された。こうした状況を踏まえ、ダイキンは特許の無償開放を決めた。HFC-32を使用した空調機の普及による市場の成長・拡大と温暖化の抑制を図る。【ダイキン工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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