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環境ニュース[国内]

14年度の「化学物質環境汚染実態調査」の結果を公表

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2004.02.10 【情報源】環境省/2004.02.09 発表

 環境省は、平成16年2月2日開催の中央環境審議会・化学物質評価専門委員会(委員長:鈴木継美・東京大学名誉教授)での審議を経て、平成14年度の「化学物質環境汚染実態調査(黒本調査)」の結果をとりまとめた。
 この調査は昭和48年の化審法制定時に、既存化学物質の一般環境中の残留状況把握調査として開始され、その後調査対象が拡充されてきたが、14年5月の中環審化学物質評価専門委員会で、PRTR法やPOPs条約などに基づいた、新たな化学物質対策の方向性に対応するための内容の見直し方針が了承された。
 今回まとめられた14年度調査は、この見直し方針に基づいた初の調査で、新設された「化学物質環境汚染実態調査物質選定検討会」で選定された調査物質を対象に、(1)対象化学物質の環境残留状況把握のための初期環境調査、(2)ヒトや生物への対象化学物質の暴露量を把握するための暴露量調査、(3)POPs条約や改正化審法対象物質のうち、環境基準が設定されていない物質のモニタリング調査−−を実施するという新しい調査の進め方を行った。
 このうち初期環境調査(注1)ではブロモメタンなど13物質を調査し、うち9物質を環境中で検出したほか、暴露量調査ではペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)など6物質(群)を対象とし6物質(群)とも検出。モニタリング調査ではPOPs8物質(注2)とヘキサクロロシクロヘキサン(HCH)、有機すず化合物について調査を行い、POPs8物質は、アルドリンが鳥類で不検出であったほかは全物質が水質、底質、生物(魚類、貝類)、大気から検出され、有機すず化合物も鳥類以外の底質、生物(魚類、貝類)いずれからも検出されるという結果が得られた。
 なお、環境省は調査結果の詳細を平成15年度版「化学物質と環境」(通称「黒本」)としてまとめ、別途公表する予定。

(注1)昭和49年度からの調査結果での該当部分もあわせると、14年までで801物質(群)を調査し346物質(群)が検出されたことになる。
(注2)POPs8物質はPCB類、ヘキサクロロベンゼン(HCB)、アルドリン、ディルドリン、エンドリン、DDT類、クロルデン類、ヘプタクロル。【環境省】

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