一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[国内]

16年度の「化学物質環境汚染実態調査」の結果まとまる

健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2006.03.03 【情報源】環境省/2006.03.03 発表

 平成18年3月2日に開催された中央環境審議会・化学物質評価専門委員会で、16年度の「化学物質環境汚染実態調査(黒本調査)」の結果がまとまった。
 「化学物質環境汚染実態調査」は昭和48年の化審法制定時に、制定時点ですでに製造・輸入が行われていたため、同法による有害性の事前審査の対象とされていない既存化学物質の一般環境中の残留状況把握調査として開始された調査。
 PRTR法やPOPs条約などに基づいた、新たな化学物質対策の方向性に対応するために14年に調査の進め方の見直しが行われており、現在は「化学物質環境汚染実態調査物質選定検討会」で選定された調査物質を対象に、(1)対象化学物質の環境残留状況把握のための初期環境調査、(2)ヒトや生物への対象化学物質の暴露量を把握するための暴露量調査、(3)POPs条約や改正化審法対象物質のうち、環境基準が設定されていない物質のモニタリング調査−−が実施されている。
 このうち初期環境調査(注1)では、22物質(群)ののべ30物質(群)・媒体を調査し、うち水質から2物質(群)、底質から4物質(群)、水生生物からは2物質(群)、大気から7物質(群)を検出。
 暴露量調査では5物質(群)のべ8物質(群)・媒体を対象とし、うちN,N’−ジメチルドデシルアミン=N=オキシドが水質、ヘキサンが大気、PFOSが食事と大気、PFOAが大気から検出された。
 またモニタリング調査では、PCB類などの計11物質(群)ののべ43物質・媒体(水質、底質、生物は11物質(群)、大気は10物質(群))を調査したところ、POPs物質(注2)については、トキサフェンが水質と底質で検出されなかったが、ほぼ全物質が水質、底質、生物(魚類、貝類)、大気から検出され、有機スズ化合物底質、生物(魚類)から検出されるという結果が得られた。

(注1)昭和49年度からの調査結果での該当部分もあわせると、16年までに827物質(群)を調査し381物質(群)が検出されたことになる。
(注2)POPs物質はPCB類、ヘキサクロロベンゼン(HCB)、ドリン類、DDT類、クロルデン類、ヘプタクロル類、トキサフェン、マイレックス。【環境省】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース

関連情報

関連リンク