環境省、汽水・淡水魚類のレッドリスト改訂版について発表

【自然環境 野生動植物】 【掲載日】2013.02.01 【情報源】環境省／2013.02.01 発表

　環境省は、汽水・淡水魚類について第4次レッドリストを取りまとめたと発表。平成20年度より進めてきた見直し作業は、今回の公表によって、平成24年8月に公表した9分類のレッドリストと合わせて全10分類について作業を終了したことになる。
　今回の見直し作業の結果、「クニマス」が「絶滅（EX）」から「野生絶滅（EW）」に、「ニホンウナギ」は「情報不足（DD）」から「絶滅危惧IB類（EN）」に変更になったほか、「ドジョウ」が各地での放流や飼育施設等からの逃げ出し等によって交雑や種間競争等による影響が懸念されるものの全国的な拡散状況は十分に把握されていないため、今回の改訂で新たに「情報不足（DD）」として記載された。
　これらにより、全10分類群合計として第4次レッドリストに掲載された種数は、3,597種（平成18〜19年に公表された第3次リストでは3,155種だった）となっている。
　なお、環境省版レッドリストは、生物学的観点から[1]哺乳類 [2]鳥類 [3]爬虫類 [4]両生類 [5]汽水･淡水魚類 [6]昆虫類 [7]貝類 [8]その他無脊椎動物（クモ形類、甲殻類等）[9]植物I（維管束植物）及び [10]植物II（維管束植物以外：蘚苔類、藻類、地衣類、菌類）の計10分類群について、個々の種の絶滅の危険度を科学的・客観的に評価し、その結果をリストにまとめたもの。おおむね5年ごとに見直している。
　環境省では、レッドリストに掲載された生物種について解説したレッドデータブックの改訂作業も進めており、平成26年度中に公表する予定としている。【環境省】