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環境ニュース[国内]

トヨタ自動車、フランス・グルノーブル市や電力公社などと超小型EVカーシェア実証

大気環境 交通問題】 【掲載日】2013.03.07 【情報源】企業/2013.03.05 発表

 トヨタ自動車は、フランス南東部のグルノーブル市やフランス電力公社(EDF)などと同市の都市圏で超小型EV(電気自動車)を使ったカーシェアリングの実証実験を2014年末に始めることで覚書を結んだ。トヨタは約70台の車両と情報管理システムを提供する。公共交通の最寄り駅と最終目的地の間の数キロ(ラストワンマイル)の移動に対応する。
 プロジェクトは、グルノーブル市が環境配慮都市「エコシテ」開発の一環として3年間実施する。同市と周辺の温室効果ガス大気汚染物質の排出低減が目的となり、個人の自動車利用を抑制しながら移動の利便性を確保する。エコシテはフランス政府の支援プログラムで、国内13都市の93プログラムが認定され、同市では北西部が対象になっている。
 ラストワンマイルの発着点など公共交通の乗降場所や公共交通が少ない場所に、超小型EVの充電ステーションを設置。スマートフォン(高機能携帯電話)で経路を検索して車両を予約し、公共交通を利用した後、超小型EVを使って最終目的地に行く仕組みとなる。トヨタは公共交通と連携した超小型EVのカーシェアリングの有用性や事業性を検証する。
 トヨタが導入する車両は、日本でトヨタ車体が販売している1人乗りの超小型EV「COMS(コムス)」と、「2013年ジュネーブ・モーターショー」(スイス・ジュネーブ、一般公開3月7〜17日)で初披露する超小型EV試作車「i-ROAD(アイロード)」を基に開発する。トヨタはスマートフォンで車両予約や空車状況が確認できるシステムも開発・提供する。
 アイロードは、バイク並みの使い勝手の良さが特長の前後2人乗りEVで、都市での渋滞や駐車スペースによる交通問題の解決も可能にする。全幅85cmとなり、道路端をスムーズに走行できるうえ、通常の車と比べて2〜4分の1のスペースに駐車できる。全長は235cm。曲がる時は車体の傾きを自動で制御し、運転者が車両のバランスを保つ必要がない。
 リチウムイオン電池を搭載し、1回充電すると時速30km定速走行の目標値で50km走ることができ、最高速度は時速45km。前輪2輪、後輪1輪の3輪タイプとなり、屋根やドアがあるため季節や天候に左右されることなく、快適な移動が可能になる。トヨタは、都市内の近距離移動に適した新しい領域のEVと位置付け、実用化に向けて研究・開発を進める。【トヨタ自動車(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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