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環境ニュース[国内]

住友電工、排水向けの汚泥処理用大型モジュール開発、 電気エネルギーを低減

水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2015.09.11 【情報源】企業/2015.09.08 発表

 住友電気工業は、中空糸膜を使った排水処理向けの膜分離活性汚泥処理(MBR)用大型モジュールを開発した。販売を始める。膜に高い柔軟性があって汚れにくいうえ、強度が高いことなどから、電気エネルギーを低減する。同じ処理量あたりの設置面積も従来のタイプより小さくでき、水槽建設費や配管部材など導入コストが抑えられる。
 中空糸膜は、細い中空繊維の表面に微細な穴が多数あいたろ過フィルターを指し、MBRは主に有機物を含む排水処理の方法を意味する。排水に溶けている有機物を分解する微生物活性汚泥)と、元の排水に含まれる固形分を分離する膜モジュールを併用し、微生物槽に膜を沈めて吸引ろ過する。微生物自体による膜の汚れ防止が重要になる。
 膜の汚れを防ぐため曝気(ばっき)=空気の供給=で膜を振動させて常時洗浄するのが一般的だが、曝気には多くの電気エネルギーが使われる。今回開発したのはPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)中空糸膜で、高い柔軟性から膜が揺れやすく、汚れにくい特性を持つうえ、単一素材の中空糸膜として他の素材膜比で8〜10倍の強度がある。
 柔軟性と強度によって通常最大2mの膜の長さを3mにして振幅を大きくし、洗浄力を高めた。膜モジュール1台のろ過面積も最大約60m2に拡大した。処理水あたりの曝気風量を下げることで電気エネルギーを従来の3分の2以下に低減し、1m3の処理に必要なトータルエネルギーを0.4kWh以下に抑える。同時に設置面積も従来の約3分の2にした。【住友電気工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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