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環境ニュース[国内]

若林環境大臣、温家宝首相に気候変動問題への協力求める

地球環境 地球温暖化】 【掲載日】2007.08.27 【情報源】環境省/2007.08.27 発表

 2007年8月21日から8月25日にかけて、中国を訪問していた若林環境大臣は、温家宝首相をはじめとする中国政府要人と会談し、環境問題について意見交換を行った。
 温家宝首相との会談では、安倍首相から託された温首相宛ての親書にもとづき、気候変動問題に関する中国の協力を若林大臣が求めた。また、07年4月に署名された「環境保護協力強化に関する共同声明(注1)」に基づく環境協力を更に発展させることの重要性を、若林環境大臣と温家宝首相がともに確認した。
 また、周生賢国家環境保護総局長との会談では、気候変動対策、光化学オキシダント問題などについて話し合い、このうち気候変動対策については、気候変動公害対策の双方への改善効果が期待できる、コベネフィッツ(注2)型の協力を進めることで双方の意見が一致した。
 一方、光化学オキシダント問題については、大陸からの越境大気汚染による影響も指摘されているオゾン汚染(注3)が、日本国内で大きな問題となっていることを若林大臣が紹介。機材供与や共同研究による協力をあわせて提案した。【環境省】

(注1)温家宝・中華人民共和国首相と安倍首相の首脳会談の成果として、07年4月11日に署名された声明。(1)水質汚濁防止、(2)循環型社会の構築、(3)大気汚染防止、(4)気候変動対策、(5)電気・電子廃棄物・有害廃棄物の輸出入管理などの有害化学物質対策、(6)造林・緑化、(7)多国間協力の枠組みの下での東アジア地域の持続可能な開発促進、(8)持続可能な開発・環境保護に関する普及啓発・教育、(9)日中環境保護合同委員会の下での協力・政策対話の強化、技術交流・移転での知的財産権の重視、(10)日中友好環境保全センターを基盤とした先進的環境技術の移転・研究開発協力の推進−−の10分野の協力内容が盛りこまれている。
(注2)「コベネフィッツ」は温室効果ガス排出削減を行うついでに得られる、エネルギー効率改善、大気汚染改善などの他分野の好ましい効果のこと。相乗便益ともいう。環境破壊の抑止、貧困・地域格差解消など、途上国が抱える開発問題に関してコベネフィッツが実現すると、途上国側の温暖化対策・CDMに対する主体性を高めることができると期待されている。
(注3)大気中のオゾンは「成層圏オゾン」と「対流圏オゾン」にわけることができるが、「成層圏オゾン」が紫外線から人の健康を守る働きをしているのに対し、「対流圏オゾン」は大気汚染物質として、人の健康や植物に悪影響をもたらす性質がある。光化学スモッグの原因となる「光化学オキシダント(大気中の酸化性物質の総称)」も主成分(約90%)はオゾンだといわれている。

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